2018.04.02
なんでも豆知識(171)契約書編
・契約事項で訴訟になったらどこの裁判所で争うの?
→あらかじめ管轄裁判所を契約で決めておきましょう。
<管轄裁判所>
・契約事項でもめて、協議してもまとまらずに訴訟に発展した場合、どこの裁判所で争うのかは、
あらかじめ契約の中で決めておいたほうが良いです。
・訴訟になった場合、契約当事者としては、なるべく自分の居住地や会社の所在地の近くの方が、弁護士費用や
出廷する場合の交通手段などを考えた場合有利だからです。
・「どこの裁判所で裁判を行うか」についてのルールのことを「管轄」と言い、この管轄を契約書などにより、当事者同士
の合意で決めるのが、「合意管轄」と言います。
・合意管轄の制度は、民事訴訟法で、第一審に限り、合意によって管轄裁判所を決めることができると定められています。
・また、契約書に合意管轄条項を記載するときは、合意管轄条項で記載した裁判所のみに限定し、それ以外の裁判所への
提訴を認めない「専属的合意管轄」であることを明記しておくほうが良いでしょう。
(裁判所を決める)
・専属的合意管轄裁判所を決める際に、当事者が、お互い離れている場合など、
例えば、東京都と福岡県などの場合、合意が難しい場合もあると思います。
どちらの当事者も近くにしたいですからね。
このような場合は、訴えられた側の近くの裁判所で争う、つまり訴えた側が出かけていくような決め方も
公平性を考慮した決め方のため、お互い合意しやすいと思います。
・また、訴訟対象の金額が140万円以下の比較的少額の案件については、簡易裁判所の方が
簡易的な手続で審理が行われますので、少額の案件については、簡易裁判所で審理してもらえるように、
「○○簡易裁判所または○○地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする」
のような決め方をすることもおすすめです。
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