2015.07.30
昨日の続きです。
今日は、お客様の抱く期待とその対応について考えてみます。
昨日のまとめに書いた二つ
・お客様の抱く期待を裏切らないこと
・お客様に大きな期待を持っていただいて集客する
この二つを同時に満たす事は、難しそうですね。
この事前期待に対するマネジメントに関する考え方は、大きく二つあります。
①事前期待抑制型マネジメント
提供できるサービスより低い事前期待を抱くようにコントロールする考え方。
これは、期待を故意に小さくして体験したサービスの満足度を上げようとする考え方
②事前期待促進型マネジメント
故意に大きな事前期待を抱くようにコントロール
これは、逆に事前期待を故意に大きくし、それに応えることにより満足を超える大きな感動を生むという考え方である。
やはり、目指す姿は、②の考え方と思います。
②の典型的な成功事例としては、やはりディズニーランドです。
以前にもご紹介した、東京ディズニーランド開業時にキャスト教育に尽力した志澤秀一氏が
「ディズニーに学ぶ顧客循環力」で以下のように述べています。
「顧客に競合を超える圧倒的な満足を感じていただくためには、情報発信などにより、
顧客に大きな期待を抱かせ、それに確実に応えることにより大きな感動、満足を感じて
もらうという施策をとっています。」
これは、事前の期待の大きさに満足度も比例するという考え方です。
また、顧客の期待を大きくする情報は、顧客のニーズを刺激し体験したいと思わせる情
報でなければならず、顧客の望む期待を常に把握し、それを基に自社の対応を整える(改
善、新規開発など)、志澤氏は、これをCS(Customer Satisfaction:顧客満足)の仕
込みと呼んでいます。
顧客のニーズ・期待を把握し、それに確実に応えるべくサービスの改善や新サービスの開発
につなげていく、まさに「守破離」サイクルのマネジメントが理想的な形で循環している事例といえます。
しかし、実際に提供できるサービスレベルを超えたプロモーションでは、顧客に不満を与えてしまう結果
になりますので、期待に確実に応えて行くことが必要であることは言うまでもありません。
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