2015.08.06
サービスって形が無いのに、どうやって品質を測ったら良いのでしょうか。
サービス品質の測定については、以前ご紹介したアメリカのマーケティング学者の
ベリーさん達のSERVQUALモデルが有名です。
顧客がサービスをどう感じるかという視点から、サービス品質評価を行う考え方で、
①信頼性、②反応性、③確実性、④有形性、⑤共感性の5つの次元に基づき、数値化
された事前の期待と実際の経験を比較することによって測定を行うというものです。
つい、つっこみを入れたくなります。
実際のビジネスの場合、事前の期待はどう測って数値化するか、とか、実際の経験との
比較はどうやるのかとか・・・。
私は、単純で良いと思います。
それは、お客様の満足度が品質の良しあしを示している。
と考えて良いと思うのです。
<ちょっと難しい表現をします>
サービスの品質は、お客様の満足度を代用特性として計測可能である。
(注)代用特性
具体的で測定可能な仕様値で表現できない場合、その代わりに測定可能な特性値を用いること。
サービス品質とお客様顧客満足は、概念的、学問的には異なるのでしょうが、現実的には、
お客様がサービスの各要素をどう感じるかであり、品質と満足には高い相関関係が存在
するため区別をする必要はないと考えます。
最近の研究で、「感情品質」という言い方で説明しておられる研究者もいます。
(参考)
感情品質としての「おもてなし」
梅室 博行(東工大大学院社会理工学研究科 経営工学専攻 教授)
品質vol45,no3,2015 p12~17(日本品質管理学会誌)
以前、私の参加しているサービスクオリティ研究会で行った調査でも、病院やコンサルタント会社から
「顧客満足度=サービス品質」であると回答頂きました。
<ここで、ちょっと問題が>
しかし、複数のプロセスの集合体であり、且つ、いくつもの構成要素から成り立っているサービスの
評価を測定する場合、サービス全体の総合満足度を計測するだけでよいのでしょうか? ・・・・・・・
という疑問がおきますね。→次回に続く
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